第14回兵庫県小児保健協会総会
日 時 平成9年8月30日(土)14:00〜17:00
場 所 神戸市医師会館3F大ホール
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総 会 (午後2:00〜2:15)
1、会長挨拶
2、平成8年度事業報告及び収支決算について
3、平成9年度事業計画及び収支予算について
4、その他
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研究発表(午後2:20〜3:35)
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- 1 −
生徒自らの支援活動をめざして −
- 発表者:釜谷 ゆき子(赤穂市立赤穂中学校 養護教諭)
- 座 長:別所 悦美(伊丹市立南中学校 養護教諭)
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- 「相手の立場にたって考える」最近の生徒にとっては難しいことである。生徒保健委員に、ある具体的ないじめの場面や、悩みの相談について考えさせ、その気持ちになって発表するという方法で、自己の気持ちや相手の気持ちに気づかせることを試みた。生徒自身による相談・支援活動の大切さを再認識したのでここに報告する。
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- 2 −
先天性尿路奇形による腎不全幼児に対する食事療法の経験
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- 発表者:森 不二子(兵庫医科大学病院 栄養部 管理栄養士)
- 座 長:吉田 睦子(神戸松蔭女子学院短期大学 助教授)
- 慢性腎不全の治療は、腎不全の初期より開始することが必要で乳児期より早期に発見し、進行憎悪を予防・抑制するための保存的食事療法の実施とその管理が重要と思われる。今回、当院小児科通院中の慢性腎不全幼児1名に対して治療用低蛋白・低リンミルクを併用した低蛋白食事療法を実施し、腎機能低下の抑制に有効であったと考えられたので1歳3ヶ月より3歳2ヶ月の現在に至るまでの経過を報告する。
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- 3 −
子育てに悩む母親の現状―阪神・淡路大震災後ボランティアで見えたもの
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- 発表者:立山 サナミ(兵庫県立総合学院 看護部次長)
- 座 長:絹巻 敏子「(医)パルモア病院 看護部長」
- 2年前、公園や広場は被災者の避難場所となり、こどもの遊び場や友人も居なくなり、自宅で育児ノイローゼになりそうになった母親。乳房緊満の相談をする人がなく困った母親。震災に会い夫だけしか実家に避難することができなかったフィリピン人妻など、震災直後の母子は悲惨であった。現在、子育て不安を持つ韓国人妻、夫の留学で在日し育児不安のある韓国の母親、言葉の発達遅れの女児を気にする母親、躾ができないと悩む母親など、乳幼児を育てる母親の現状を報告する。
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- 4 −口腔悪習癖とその対応
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- 発表者:久保 端生(久保矯正歯科 院長)
- 座 長:親里 嘉健(親里小児歯科 院長)
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- 不正咬合の原因の一つとして口腔周囲習癖とか口腔周囲筋機能の不調和と呼ばれるものがある。これらの多くは乳児期には生理的現象と考えられるが、幼児期さらに永久歯萌出期まで続くと不正咬合の憎悪をきたし、審美傷害とともに発音や嚥下機能障害を招きやすい。
- 今回、学童期まで続いた拇指吸引癖や弄舌平気(異常嚥下癖)等の口腔症状とその対応を考えてみたい。
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- 5 −
「子どもへの虐待」に対する取り組みについて
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- 発表者:稲垣 由子(新須磨病院 小児科部長)
- 座 長:高田 哲(神戸大学医学部付属病院 小児科講師)
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- 我が国でも子どもへの虐待に関する関心が高まり、1996年8月に「全国児童虐待防止研究会」の発足に至り、各地での取り組みも始まってきています。このような流れの中で、神戸で昨年7月からはじめた演者の「子供と親への育児支援研究会」(子ども虐待防止ネットワーク)の取り組みを紹介し、子どもへの虐待に対する各種関連機関の連携の重要性を強調したい。
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シンポジウム(午後3:40〜5:25)
<乳幼児健診の市町移(委)譲をめぐって>
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司 会:
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- 神戸市中央区保健部長 平 海 光 夫
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神戸市立中央市民病院小児科部長 西 尾 利 一
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- 兵庫県下における乳幼児健診の現状母子保健事業が少子・高齢化、疾病構造の変化等社会状況の変化と高度で多様化した育児ニーズに対応しうる様に母子保健法が改正され、基本的母子保健サービスの実施主体が市町村に一元化されて。今後、乳幼児健診は市町村にとっては新しい母子保健事業の中心と成るであろうが、この法改正を機会に乳幼児健診の在り方もいろいろと検討され、平成8年には第一回日本乳幼児健診研究会が開催されるなど全国的に多くの関心が持たれている。乳幼児健診は栄養障害と結核も含めた感染症対策として開始されたが、当初の課題がほぼ達成された今日、その目的と意義は精神運動発達、アトピー性皮膚炎等非感染症疾患対策、育児不安を含めた育児環境の整備等に及び、健診とともに保育者に対する各種の保健指導などに重点が置かれるようになった。今回、乳幼児健診にたずさわる各分野の方々に乳幼児健診を通じて得られた経験や問題点、市町の現状を紹介していただき、職種を越えた意見交換が市町の行う乳幼児健診の向上に些かでも役立てばと考えている。
- 神戸市立中央市民病院小児科部長 西 尾 利 一
- 少産少子時代を迎え乳幼児健診は益々重要になってきた。兵庫県の乳幼児健診の現状を把握するためアンケート調査を実施した。回収率は乳児・1才6カ月健診が91%、3才児健診が97%であった。今回は健診システム、健診担当者を集めた連絡会の開催状況、受診率の分布、健診通知方法、受診しなかった児への対応、健診チームの職種と人数、医師一人当りの健診人数、健診担当医の専門、要精査の事後措置、委託個別健診の実施状況などの結果を紹介する。
- 県下の乳幼児健診にはなお多くの問題点があることが判明した。その解決のためには、全般的普遍的な対策をたてる必要のある分野と、地域の特性に応じたけめ細かい対応の要る部分とがあった。また、健診内容には地域格差が下なり存在し、その解消も重要な課題と考えられた。特に中規模の都市では問題が多かた。最後に、調査結果をもとに次のような提言をしたい。
- ・集団健診システムの改善(乳幼児健診連絡会の設置と定期的開催、受診率を80%以上にする、健診の個人通知方式の普及、要精査児の受診専門機関の指定)
- ・集団健診の質の向上(健診の判定基準・マニュアルの整備、未受診児を放置しない、健診チームへの栄養士の配置、医師一人当たりの健診人数は40人以下にする)
- ・健診個人記録票(カルテ)の改訂
- ・医療機関委託方式による個別健診の推進と拡充
- 地方自治体と基本的母子保健サービス
- 加古川市・加古郡医師会 花 房 理 貞
- 加古川市の人口は約26万人、年間出生数は約2千9百人である。 加古川市の平成9年度の母子保健事業は以下の事業が計画されている。母子健康手帳交付、妊婦相談、出産前小児保健指導、両親学級、新生児訪問、4ヵ月児健診、乳幼児家庭訪問、1歳6ヵ月児健診、3歳児健診である。当医師会が関係している事業は出産前小児保健導、4ヵ月児健診、1歳6ヵ月児健診、3歳児健診で、小児科医10人が協力している。出産前小児保健指導は平成5年度より実施されており本年度より4ヵ月児診、3歳児健診が県の事業から市の事業に移行した。それに伴い平成8年度には、市と医師会からなる「加古川市乳幼児保健委員会」で県保健環境部のマニュアルを参考に市独自の健診システム、健票、健診マニュアルを新たに作成した。各健診の実施状は、4月〜6月の3カ月間で、4ヵ月健診では、4〜5ヵ月児を対象に小児科医師一人当たり38.2人で対応、整形外科医による股関節脱臼健診は実施していない。1歳半健診も1歳6ヵ月〜1歳8ヵ月を対象に小児科医師一人当たり40人、同時に歯科医による歯科健診を行っている。3歳児健診も単独で3歳2ヵ月〜3歳11ヵ月を対象に小児科医師一人当たり39.4人で、同時に歯科医による歯科健診を行い、眼科、耳鼻科健診はアンケートで異常のあった児のみ眼科医、耳鼻科医が別の日に出務する。個人記録票はそれぞれの単独のカルテであり、一貫して利用できない。行政サイドの問題点としては1)会場、スタッフの確保に苦労。2)事務処理(発送、集計)が多くて大変、3)健診をしてもその後のフォローが十分にできない。今後の問題点としては健診後のフォローのシステムを検討、確立しなければならないと思われる。
- 乳幼児健診と小児歯科保健
- 天羽小児歯科クリニック 院長 天 羽 公 夫
- 現在、歯科の分野で行われている乳幼児健診は1歳6ヵ月児健診、3歳児健診であります。ごくまれですが4ヵ月健診を歯科の分野でも行っている市町もあります。今回の母子保健法の改正により3歳児健診が保健所から市町へ業務委譲され、1歳6ヵ月健診と同様に市町の管轄となりました。この事による乳幼児に対する歯科保健への取り組み等の違いは細かい点を除いて殆ど違わないのではないかと考えております。 振り返ってみますと3歳児健診は昭和36年から、1歳6ヵ児健診は昭和52年から実施され、それぞれ 36年、20年の月日を経て現在に至っております。この間に健診の結果を踏まえて行う歯科保健指導の効果が上がってきている事は皆様もお気づきだと思います。そこで今回は健診結果のう蝕有病者率等を基にその経年的な変化について、又、今後どの様な歯科保健指導を行っていくべきかを考えてみたいと思っております。併せて兵庫県内の健診結果の地域差をも考えてみたいと思っております。
- 保健婦の立場から見た乳幼児健診
- 兵庫県明石保健所 保健婦長 清 水 美代子
- 4月から地域保健対策強化の一環として、改正母子保健法が全面施行となり、4ヵ月健診及び3歳児健診の実施主体が市町に移った。私は、平成6年度、兵庫県が作成した『乳幼児集団健康診査マニュアル』の作成に事務局という立場で直接かかわった。本マニュアルは、市町移管を踏まえ、各市町の健康診査レベルを統一するとともに乳幼児集団健康診査の一層の質的向上を目指して作成されたものであるが、あらためて「集団健康診査」の意味を問い直す機会となったので、マニュアル作成の意図や考え方について、保健婦の視点で述い。また、今回の改正では、基本的な母子保健サービスは市町が実施し、保健所は広域的専門的なサービスの提供拠点として位置づけられた。平成8年度、明石保健所と明石市が協力して『明石市母子保健推進計画』を策定したが、策定に当たり、計画づくりの手法として「目的設定型計画」の策定方法について学習しながら「母子保健のあるべき姿」をお互いに話し合い描きあった。このことにより、総合的体系的な母子保健活動を展開するためには、「連携」と「協動」による活動の重要性が再認識された。法改正により、保健所と市町の役割が明確化されたが、このことによって生じがちな事業と役割の「分断」の危険性を回避するためにもそれぞれの事業を共有し、お互いの役割を合意することがこれからの母子保健活動の構築を確かなものにすると考えたのである。この考え方を基調にした事業展開の中から保健所に求められる機能が浮き彫りになりつつあるのでこのことについて報告したい。
- 乳幼児健診から見た食生活の現状と栄養指導
- 三田市福祉部健康課 栄養士 竹 谷 洋 子
- 母子保健法の一部改正により、4月から母子保健サービスは新生児期より一貫して市町が主体となってサービスを行うことになった。この度、私が加入している県・市町栄養士連絡協議会の会員にアンケートを行った結果を発表したい。
- 健診は、4ヵ月児、1.6ヵ月児、3才児健診を行っている。 4ヵ月健診では、市では、年間24回実施、1回平均受診者数50人。 町では年間8回実施、1回平均受診者数12人である。 栄養指導の方法は市では集団と個別の組合せで、対象は希望者、第1子であるが、町では全員を対象者とし、半数以上の町では個別指導で対応している。指導内容では、集団指導、個別指導いずれも「離乳食の意義や進め方」となっている。 その他個別指導では、市・町ともアレルギー児の食事についての相談が多く見られる。 1.
6ヵ月児健診では、市19回、1回平均53人、町年間5回、1回平均18人である。栄養指導の方法では市・町とも個別指導が主で希望者・健診で指導が必要とされた人となっている。指導内容では集団指導個別指導とも「1.6ヶ月の食事内容とおやつの与え方について」があげられ、特に個別指導では「離乳食の完了」と偏食につい手が目立っている。 3才児健診では、市年間16回、1回平均50人、町年間5回、1回平均23人となである。栄養指導方法では集団と個別の併用で、指導内容は市・町とも「3才児の食事内容について」が多く、次いで市では「子供の味覚と変化について」、町では「おやつの与え方」と違いがある。個別指導の内容では、市・町とも「偏食・発育と食事・おやつの与え方・肥満について」となっている。健診後のフォローは、電話・教室への参加・訪問の順に実施している。従事者は、市町職員と在宅栄養士の複数である。 健診時に感じられることは、母親の食生活が子供の食生活に与える影響が大きいことである。
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