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第17回兵庫県小児保健協会総会
 
日 時  平成12年8月5日(土)13:30〜17:00
場 所  神戸市医師会館 4F大ホール

総 会  (13:30〜13:50)
1、会長挨拶
2、平成11年度事業報告及び収支決算について
3、平成12年度事業計画及び収支予算について
4、その他
 
 
シンポジウム(13:50〜15:50)

<子どもの虐待を考える>

司 会:

稲垣 由子 甲南女子大学文学部教授 

西尾 利一 兵庫県小児保健協会副会長・神戸市立中央市民病院副院長

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1 − 子どもの虐待への取り組み −   
   長谷川 京子 みのり法律事務所 弁護士
 
 子どもには安全な環境で健やかに成長発達する権利があり、おとなは一人一人の子どもにそれを保障する責任がある。子ども時代に虐待を受けたりそれを目撃する体験をすることは、子どもに深いダメージを与え、やがて暴力や虐待に寛容なおとなに育つ契機になる。それは子どもの虐待を含む家庭の中の暴力やその他の犯罪の重要な背景にもなっていく。子どもへの虐待を社会をあげて取り組むためのシステムが必要である。
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2 − 児童福祉の立場から −
   三宅 芳宏 神戸市立のばら学園 園長

 児童虐待の問題は、初期介入から始まって、親子関係の修復、さらには心的外傷(トラウマ)の乗り越えなど同時・多元的に援助していく必要がある。虐待は超指導困難な事例が大部分で、あらゆる関係機関との連携が欠かせない。そこで演者がこれまで関わった数十例の指導経過を踏まえ、虐待防止や援助・指導のあり方を考えてみたい。

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3 − 子どもの虐待症例とその対応について〜病院の立場から〜−
   上村 克徳 神戸市立中央市民病院小児科 副医長

 当科で経験する虐待事例は、1)外傷を理由に救急外来(ER)を受診する例、2)新生児集中治療室(NICU)に入院し、長期間の母子分離を余儀なくされた後虐待に至る例、が大部分を占めている。医療機関の最大の役割は「早期発見」でありERでの対応は重要である。また、NICU退院児や未熟児に虐待が多いのは周知の事実であり、周産期からのハイリスクの把握と予防が必要である。以上の観点から当科での症例提示とその対応、問題点、今後の課題等について言及したい。

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4 − 「保育現場から」〜子どもが安心して生活できる環境を〜 − 
   西躰 通子 社会福祉法人ポートピア保育園 園長
 
 平成11年に改訂された厚生省の『保育所保育指針』では「虐待などへの対応」とする項目が設けられ[1]虐待の疑いのある子どもの早期発見[2]虐待が疑われる場合には、子どもの保護とともに、家族の養育態度の改善を図ることに努める。と明記されています。私たち保育の仕事に従事する者は子どもたちについて数々の『子どもが生まれながらにして持っている厳粛な権利』を具体的に深く心に刻み保育にあたっていきたいと思います。
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特別講演(16:00〜17:00)

<子どもの心のケア>

 

講  師:

渡辺 久子  慶応義塾大学医学部小児科学教室専任講師 

座  長:

中 村  肇   兵庫県小児保健協会会長・神戸大学小児科学教室教授  

 
 子どもたちがキレて、大人を刺す事件が多発し、心身症、不登校や摂食障害などが増加している。豊かなはずの工業化社会が、子どもたちの幸せな成長を阻むものであることをあらわしている。どの子もありのままの自分として愛されたいという願いを持つが、それには、その子のペースにあった生活や、真心のこもったふれあい、こどもらしい遊びの空間や時間が必要である。
 実際には学歴社会の競争原理や効率主義が、子どもの本音を押し殺し、楽しい時間を奪い、子どもらを寂しい世界に追いやっている。心の港としての家庭と、出会いと冒険の場としての学校や地域社会が十分に機能していない背景には、私たち大人の心のゆとりなさや、目先の成果にとらわれ、身近な者をはけ口にする心の貧しさや幼さがある。大人どうしが心を開きあい、子どもからみて信頼できる調和的な大人の関係を作りなおすことが必要である。子どもからの問題は、私たち大人の日々のあり方に深い問いかけを投げかけている。
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