周産期医療センター10年間のあゆみ

新生児科10年間の変遷-3

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新生児科10年間の変遷

新生児科   芳本誠司、 溝渕雅己、 橋本崇、 吉形真由美、 石川依子、 安達美和、 小幡岳、 玉置依子、 中尾秀人

2) ハイリスク多胎(図5、表3)
 近年の生殖補助技術の進歩と普及により多胎妊娠は増加しており、それに伴いハイリスク多胎妊娠も増加している。早産、低出生体重児の増加、双胎間輸血症候群や二児間体重差など多胎特有の病態のため第三次周産期医療施設での管理は不可欠であり、当センターにおいても総入院数の25%を占めている。特に超早産双胎では生存率は単胎に比較して明らかに低いのが現状である。品胎以上ではさらに早産、低出生体重はさけられないため、多胎判明時期早期よりの管理が重要である。当センターにおいても50組以上を経験している。早期母体搬送の定着と共に在胎28週以上例まで妊娠を継続できる症例が増加してはいる。
3) 循環器疾患、外科的疾患合併新生児の管理
 当センターは循環器疾患、新生児外科疾患を管理できる体制にあるため第二次周産期医療施設からの転院例が一定の割合で含まれる。単独疾患例だけでなく複数の合併疾患をもつ場合の関連各科の協力は不可欠である。新生児期早期はダイナミックに病態が変化するため総合的な管理が必要である。そのため当センターでは582例(10.1%)が入院時の評価、管理の後、主体となるべき科へ移行して、専門治療を継続していた。(図6)。

4) 救命困難例のターミナルケア
 周産期医療技術の進歩によっても治療困難な疾患は存在する。このような救命困難例の管理も重要な役割である。当センターにおいても250例余りの死亡退院を経験した。児の疾患、病態と現在の医療水準での治療限界について家族が十分な理解と受容ができるような時間、環境の確保をめざし、児の短い人生を家族みんなで満足していただけるように努力している。


(図5) 多胎の年次推移(表3) 双胎在胎週数別生存

(図6) 合併疾患582例の主要料

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