周産期医療センター10年間のあゆみ

過去10年間における新生児期心臓外科手術

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過去10年間における新生児期心臓外科手術

心臓胸部外科   村上博久、 山口眞弘、 芳村直樹、 吉田昌弘、 松久弘典、 田中陽介、 高橋宏明

 対象) 1994年1月から2003年12月の10年間に当院心臓胸部外科にて、生後0〜28日の新生児症例に対して施行した心臓手術の成績を報告する
 結果) 症例数は、開心根治術60例、非開心術(姑息術)175例の、計235例であった。開心根治術の疾患と手術の内訳は、総肺静脈還流異常症23例に修復術、完全大血管転位症17例に動脈スイッチ術、左心低形成症候群12例にNorwood型手術、大動脈離断症複合4例に大動脈弓修復及び心内修復術、その他両大血管右室起始症、ファロー四徴症、各1例に心内修復術、心臓腫瘍1例に腫瘍切除術、気管狭窄1例に対する気管形成術などであった。
 非開心術の疾患別内訳は、動脈管開存症61、大動脈離断 /縮窄症48、純型肺動脈閉鎖症5、ファロー四徴症6、肺動脈閉鎖兼心室中隔欠損症3、両大血管右室起始症5、三尖弁閉鎖症5、単心室4、心内膜床欠損症3、心室中隔欠損症4、完全大血管転位症4、血管輪2、肺動脈弁欠損症2、その他23例であった。手術は動脈管結紮術61例、大動脈修復術(±肺動脈絞扼術) 48、経肺動脈直視下弁切開術 6、肺血流減少群に対する体肺動脈短絡術(BT shunt or central shunt) 35、肺血流増加群に対する肺動脈絞扼術 35、血管輪解除2例の187手術(重複手術を含む)であった。

 手術死亡は開心術60例中18例、非開心術175例中8例であった。
 新生児手術数の推移を1994年度から2003年度の順にみると、それぞれ25、13、15、30、18、29、28、22、32、23例 であった。
 考察) 新生児期開心術の成績はかなり向上したとはいうものの、左心低形成症候群および類縁疾患に対する開心姑息術(Norwood 型手術)の成績はいまだ不良で、治療成績改善のため更なる努力が必要である。
 手術症例の経年推移は、特に変化はないが疾患の特殊性に因るところが大であると思われる。しかし、周産期医療センターの開設により、産科、新生児科、循環器内科、心臓胸部外科の連携が深まった結果、胎児期からの心臓外科疾患に対する集学的新生児医療が可能となった。今後、更にこの連携を強め治療成績の向上を図る所存である。


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